鳥衝突日本委員会

鳥衝突データベース2 報告

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2009年に各国の航空局がいっせいに鳥衝突報告書の様式を設定して、発生事象の報告を強力に指導し始めて、世界各地での衝突データの収集を開始した。それまで米国その他の先進国が行ってきたものを世界レベルに展開した形になっている。日本でも同様に様式を統一し、Internetから引き出して記載して報告するようになった。その様式を図に示すが、世界各地でどのようなデータを集めようとしているのか、簡単にその主な項目を紹介する。

航空機機種と型式、登録番号等の情報

発生日時(薄暮、夜間などの日照との関係)、場所(空港、滑走路)、発生高度、速度、運転状態(Taxiingという地上の移動中、離陸時、上昇中、着陸時、下降中など)

衝突を受けた部分(先端部、風防窓、エンジン、プロペラ、翼、脚等の着陸装置、尾翼など)

飛行への影響(離陸中止、エンジン停止など)

天候状況

鳥の種類、数、大きさ

パイロットへの警告の有無

被害状況(修理個所や費用、使用停止期間等)

これは今回世界各国で開始した様式に共通している。

これらの項目は大きく分けて、機体に関するもの、運行時状況に関するもの、鳥に関するもの、被害の状況と分けられる。つまりこれらの項目によって統計処理を行ってきており、重要な項目として考えられてきているものである。

こうして、分類されることを考慮すると、米国のデータベースが全体で5万件程度のサンプル数というのは決して大きな数ではない。全体で二割程度と言われている報告数の割合を大きく改善する必要があることが理解できるだろう。

更に詳細を求めている国もある。

オーストリアやアイスランドでは、エンジンにトラブルが発生した場合の詳細なデータや、修理や燃料などの運行についての損害額のデータを求めている。

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