鳥衝突日本委員会

バードストライク序論

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2009年1月に、米国ニューヨークで、ラガーディア空港を飛び立ったUS Airwaysの1549便が、2台のエンジンに鳥を吸い込んで機能停止。機長の果敢な判断でハドソン川に不時着して乗客乗員  名全員が無事に生還できたという大きなニュースが流れた。その内容から「ハドソン河の奇跡」と言われて大きく取り上げられ、機長の腕前が賞賛された。その原因が鳥衝突であったことからこの問題が大きくクローズアップされ、一般の人たちにも再認識されることとなった。

日本では、「鳥衝突」と一括りにするが、「衝突する」ものも「衝突される」ものも実は多岐にわたっている。身近なところでは、大きな窓ガラスに鳥がぶつかることや、実は電波塔や送電線にもぶつかっている。移動体としては、高速道路で自動車のフロントガラスに虫がぶつかるのは、ほとんどの人が経験しているであろう。

近年大きく問題視されているのは、風力発電用風車に鳥、中でも猛禽類が衝突して死亡する事故である。天然記念物である鷹を衝突死から守るにはどうしたらよいかというのは、実はかなり大きな問題として対策が立てられる必要が叫ばれているのである。衝突するのは鳥ばかりではない。地上の野生生物は大型のものほど問題は大きい。日本ではほとんど起きていないが、アメリカでは熊や鹿、狼類のコヨーテなどが毎年一件以上報告されているとのことである。日本でもキツネが滑走路を横切ったという話は時々聞くことがある。

以上のケースは、もちろんそれぞれが重要な問題ではあるが、その被害の規模や場所によっては大きな社会問題となる飛行機にぶつかる野生動物、なかでも鳥衝突について見て行くこととする。

本ウェブサイトでは、衝突されるのは航空機に限定し、衝突する側としては主に鳥を対象とする。しかし鳥については、その種類等を区別した鳥類学的アプローチはとらず、あくまで航空機の安全性の問題としての鳥衝突について紹介し、検討していきたい。

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