鳥衝突日本委員会

いろいろな野生生物と衝突しています

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本書では鳥衝突問題として鳥類を取り上げていますが、鳥以外の動物も飛行機と衝突を起こしています。鳥類似動物としてコウモリがいますが、これは一般的には鳥と同様と考えてもよいでしょう。その他の動物は地上で行動して空中で衝突することはほとんどありません。そのせいか、野生生物の衝突報告数は鳥の衝突報告数の約十分の一程度です。

飛行機は色々な野生生物とも衝突しています。いくつかの例を上げましょう。

歴史上最初の記録は1909年にフランスのLes Baraquesから英国海峡を最初に横断したLouis Bleriotがその使用機のエンジンのウォームアップ時に牧用犬が迷い込んでプロペラに接触したというものです。

1983年6月18日 ベァンカ1730機の機長がテキサス州クリフォード空港に着陸操作中、最終段階に近いところで二つの異常物体を発見。回避操作をしたが間に合わずに滑走路をオーバーランしてしまった。これは、滑走路がその中央部が高くなるような丘構造になっていたために、滑走路手前では、丘の向こう側に近づいていた大型の犬を発見できなかったためであった。

1985年1月15日 ノースカロライナ州スミスレイノルズ空港を離陸操作中のビーチクラフト機が、滑走路を迂回中にFerar Dogと衝突、機体を破損した。

1992年2月2日 ミネソタ州サンドスト-ン空港で、パイパーチェロキー機が離陸操作中に鹿と衝突した。飛行機は完全回避できずに空港南の立ち木に衝突して、機長が負傷した。

1994年10月21日 MO州ヒギンスヴィル空港で着陸操作中のセスナ210機がコヨーテ(狼)と衝突した。機体前面部が破壊したためにプロペラが地上と接触して大破した。

これらの他に、詳細な報告は見つかりませんが、アメリカでは熊,や鰐が必ず毎年衝突しているようですし、日本ではキツネが出ることは頻繁に起きているようです。たまには家畜が空港に迷い込んできたり、荷物の囲いから逃走したりして滑走路上を移動して衝突するというケースも報告されています。

最近JAL機がニューヨークのケネゲィ空港で荷物コンテナをエンジン全部のターボファンに吸い込んだ話もありますが、これはいわゆる衝突問題とは異なるものです。

直接的な影響は必ずしも大きくありませんが、思いがけない影響のあるものとして、各種の虫類があります。ミミズは雨上がりに大量に滑走路に出てきてタイヤがスリップすることがあると言われています。またミミズやその他の昆虫類は鳥の格好の餌ですから、それを目がけて鳥が集まってきます。その対策として、空港敷地内外に植える植物も注意して選ぶ必要が出てきます。草の高さや実のなり具合など。いわゆる生息環境(Habitat)管理と言われるものが必要になります。

リスやネズミは、航空機への被害はそれほど重要ではありませんが、空港施設への被害が発生します。空港には多量のケーブル類が設置・埋設されていますが、そのケーブルに傷をつけることで、信号遮断や停電等を引きおこしています。

信じられないような話ですが,カエルやヘビ,はたまたウサキまでが,高度で飛行中の航空機と衝突を起こしている証拠が残骸のDNA調査から分かっています.地上ではなく,飛行中での出来事なそうです.唯一想像できる可能性としては,猛禽類がそれらの小動物を加えて高度までのぼり,そこで航空機と衝突しているのではないか,ということです.もちろん証拠があるわけでもなく,うまい説明もむずかしく,担当者は対処に苦慮しているようです.

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